音工房Zさんの2020年4月19日(日)のプライベート試聴会に13時からのコマで伺いました。 今回の目玉Z1000-FE103Aと、同じ10cmフルレンジの先輩格のZ1000-FE108Solという、同社シングルコーンフルレンジ1発の新旧フラッグシップと、同社2ウェイのフラッグシップZ800-FW168HRS(ムンドルフ製ネットワーク)の合わせて3機種で比較試聴させて頂きました。
試聴した音源は以下のものです。
(1) 村上敏明(テノール) Viva Italia! SACDハイブリッド版(ソニー・ミュージックダイレクトMECO-1047) より「リゴレット」から”女心の歌”ピアノ伴奏
(2) 威風堂々~イギリス音楽の祭典!(LONDON POCL-1749)(プロムスラストナイトコンサート演目のスタジオ録音)より「威風堂々」合唱、オルガン付き
(3) ヘルマン・プライ(バリトン) シューマン:リーダークライス・作品39、12の詩・作品35 (DENON 33CO-1518) より1曲目「異郷にて」
(4) エディタ・グルベローヴァ(ソプラノ) オペレッタ・ガラ(NIGHTINGALE NC100560-2)より
2曲目”Wo die Citronen blueh’n” (レモンの花咲くところ)冒頭のみ
村上敏明さんとヘルマン・プライは20回以上、エディタ・グルベローヴァも約10回、生で実際に聴いたことのある歌手です。 私自身もアマチュアながらオペラをやっており、オーディオには自分の声を高忠実度で確認すると言う役割も求めていますし(生録音用のマイクにはAKGのC414B-XLSを使用)、あらゆる歌手の歌声の真価を高忠実度で味わいたいと思っております。 威風堂々は、オーケストラが良い音質で収録されており、大太鼓の立ち上がりの良い重低音や、オルガンも加わって軽い風圧の様な超低音を聴かせて(感じさせて)くれますし、合唱も入り、その自然かつ迫力のある再現ぶりも聴きどころです。
2ウェイのZ800-FW168HRS(ムンドルフ製ネットワーク)は、過去に2回は試聴させて頂いており、所有していない私が言うのも変ですが、リファレンスとするのに相応しい高忠実度で比較的ジャンルやソースを選ばない万能型でもあり、この世の全ての録音でモニターとして使って欲しい様な信頼すべきスピーカーだと思っております。これが選択可能だったため、今回ご用意下さっていたB&Wには外れてもらい、上記3機種での比較試聴としました。
他の2機種よりは能率が低いZ800-FW168HRSは、音量を調整しながらの比較試聴となりましたが、音質に関しては今回も高忠実度ぶりを見せ付けてくれたと思います。比較試聴の際には明言するに至りませんでしたが、いずれも約10回~20回以上生で聴いた事のある3人の名歌手達の声が、最もご本人達の歌声らしく再現されていたと思います。ほんの僅かだけ優しめ大人しめの響きになる傾向はあるかも知れませんが、モニタースピーカーとしてリファレンスとすべき高忠実度でほんの僅かだけ聴き疲れしにくい感じに纏められている感じです。私自身はモニターオーディオStudio20を満足して愛用しており、Z800-FW168HRSも良い意味で良く似た高忠実度の音だと思いつつも、おいそれと2組目として買える値段でも無く(音質のコストパフォーマンスは非常に素晴らしいですが)、購入には至っておりませんが、万が一拙宅のStudio20 が故障などして使えなくなってしまった場合にも後継機として選べるスピーカーを音工房Zさんが作って下さっている事は本当に心強く感じております。 今回はサブウーファーは無しで比較試聴しましたが、威風堂々での大太鼓の立ち上がりの良い重低音やオルガンの重低音も良く出しており、やはり最高レベルのスピーカーです。これに同社の質の高いサブウーファーを組み合わせてしっかり調整した場合、世の中にある全てのスピーカーの中でも最高レベルの音質をリーズナブルな価格で実現出来る、驚異の実力機だと思います。
Z1000-FE103Aも、Z800-FW168HRSとの傾向の違いは有りながらも、声の再現性は良かったと思います。実際のご本人達の歌声にそれぞれ迫りながらも、其々の方向性は逆と言う感じの両機は、音質の方向性の違いは明らかでしたが、どちらがご本人達の声に近いのかはその場で明言するのが憚られるくらい、どちらも良かったです。強いて言えば、私にとりましてはZ800-FW168HRSの方がよりご本人達の声に近いと感じております。 Z1000-FE103Aの方がややハイ上がりな声の感じになり、刺激は強めになります。 威風堂々の重低音は、今回比較試聴した3機種のうちではZ1000-FE103Aが1番控えめになってしまいましたが、シングルコーンフルレンジの元気の良さを持ちながらも高忠実度でもある素晴らしいスピーカーだと思います。 もしも私が大富豪(お金もスペースも)だったなら、Z800-FW168HRS(ムンドルフ版)とサブウーファーの組み合わせと共に、このZ1000-FE103Aもコレクション加えたいスピーカーだと思います。 いくらお金が有ったとしても、これらよりもあまり高いスピーカーは全然要らなくなってしまうかも知れません。これらと、現在愛用のモニターオーディオStudio20と、雑誌付録のユニットが素晴らしかったマークオーディオの上位ユニットを活かしたスピーカーあたりが目の前に並ぶことでしょう。 大富豪とは程遠い我が身の哀しさ、とはいえ、フルレンジ1発の良さは、マークオーディオの雑誌付録ユニットを色々な箱と組み合わせて楽しんでおりますので、それで良いことに致します。(苦笑)
高忠実度を求める私ですが、高忠実度とは私の感覚、私の聴き方、私の個性にとって高忠実度だと感じられるもののことですから、スピーカーユニットとエンクロージャー(と必要に応じネットワーク)の組み合わせでどの様に高忠実度だと感じられる音を構築していくか、高忠実度志向でも音作りは大切なのですね。高忠実度志向故に長年「音作り」と言う言葉を忌み嫌っていた私ですが、「音作り」の大切さを音工房Zさんに学ばせて頂きました。
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