Z506-Livornosub1 BHBS (V3) Z506-Livornosub2 BHBS (V3)
■ごく普通のウーファーをサブウーファーに転用した経緯
まず第1話は、旧版のZ506-Livornosub(V1/V2)がなぜあれほど多くの方に選ばれたのか、その理由を振り返るところから始めさせてください。Z506-Livornosubは、少し変わった生い立ちを持っています。最初から「サブウーファーを作ろう」と思って生まれた製品ではないのです。
原点は、マークオーディオのユニットを使った小型スピーカー用に、PC用サブウーファーとして限定販売したスピーカーです。5年前の2021年でした。
(限定販売した時はホワイトバーチのサブウーファーでした)
こちらはZ1-Livornoに使っていたウーファーユニットと同じものです。一般的なサブウーファーは、重い振動板を強力な磁気回路とアンプで駆動し、超低域を出します。これがこの世界の定石です。ところがZ506は、その定石を無視して生まれました。
普通のウーファーを、そのままサブウーファーとして箱に収めてみたら、どんな音がするだろう。そんな、いわば実験精神から始まった製品だったのです。最初は小型フルレンジに合わせる限定での販売でしたが、評判がよくアマゾンで常時販売にしたところブレークしロングセラー商品となりました。
軽い振動板は、信号に対して素早く立ち上がり、素早く止まります。その結果として出てきたのは、量で押す低音ではなく、軽快でキレのよい低音でした。私たちはこれを「ハイスピードな低域」と呼んでいます。ズシンと沈み込む代わりに、ベースの一音一音、バスドラムの立ち上がりが、輪郭を持って聞こえてくる。一般的なサブウーファーとは、明らかに違いました。
サブウーファーとしては明らかに小さい13センチ口径で、しかも振動板がサブウーファー用にカスタマイズされていない普通のウーファーを使っていたからです。
■なぜ「普通のウーファー」がサブウーファーとして売れたのか
小型のZ506-Livornosub1を販売後に、本格的なユニット2つの密閉型Z506-Livornosub2を販売しました。こちらも当初はホワイトバーチですが、後にアマゾンで安価なMDF版をだしました。↓はアマゾンページのスクリーンショットですが、有名な市販サブウーファーと比較しても全く引けをとらない評価をいただきました。
正直に申し上げれば、低音の「量」だけを比べたら、30センチの専用設計のサブウーファーには到底かないません。カタログスペックの再生周波数だけを見て選ばれたら、Z506に勝ち目はなかったでしょう。それでもZ506は、アマゾンで大ヒットと呼べるほど多くの方に選んでいただきました。購入者様からいただいたご感想を読み解いていくと、答えははっきりしていました。支持されたのは低音の「量」ではなく、「質」でした。
Z506が使っているのは超低域優先の重い専用ユニットではなく、Z1-Livornoと同じ13センチウーファーです。振動板が軽いぶん、ベースやバスドラムのアタックが集中する40~100Hz帯域を、反応を鈍らせずに支えられます。実際、購入者様のレビューにも次のようなお声をいただいています。
「変に電気的にブーストしたような低音ではなく、純粋な楽器の音がしました」
「ボンツキ低音ではなくしっかりした音です」
「低音モリモリという感じではなく、重心がすっと下がる感じ。とても気に入りました」
「音の定位の良さはそのままに、Bassの響きが一段と良くなります」
「サブウーファーを足すと音が重く濁る」一度そう感じた経験のある方にこそ、
この鳴り方は届いたのではないかと思います。
■ヒットの陰で見えてきた課題
ただ、多くの方に長く使っていただくうちに課題もわかってきました。
「この音のまま、もう少し下の帯域まで欲しい」
「もっと大きな音量で鳴らしたい」
どちらもありがたいお声です。
しかし同時に、これはV1という設計の限界を、正確に言い当てた声でもありました。
普通のウーファーから生まれたがゆえの長所と、普通のウーファーであるがゆえの限界。この二つは、 コインの裏表だったのです。
よく売れた前作が実は抱えていた弱点について、開発者の立場から包み隠さずお話しします。売れた製品の欠点を自分から語るのは少し勇気がいりますが、この弱点を直視したところからV3は始まっているので、避けて通るわけにはいきません。
■大音量に弱く、超低域の量感がだしにくい
前作のいちばんの弱点は、音圧を上げすぎると音が破綻してしまうことでした。小音量から中音量で鳴らしているぶんには、何の不満もありません。速く、軽やかで、メインとも合わせやすい。
ところがボリュームを上げて、映画の爆発シーンやチャイコフスキーの1812年のような大砲のような音源では、ユニットが振幅の限界に達し、苦しげな鳴り方に変わってしまうのです。原因は明快で、中身が「普通のウーファー」だからです。第1話でお話しした通り、軽い振動板はZ506の速さの源泉でした。
しかし軽い振動板というのは本来、大きな振幅を扱うようには作られていません。サブウーファーとして低い音を大音量で出そうとすると、振動板は前後に大きく動く必要があります。
その要求が、ユニットが安全に動ける範囲-ストロークの限界を超えてしまう。速さと引き換えに、パワーの余裕が少ない。V1は構造的に、そういう宿命を背負っていました。
また、Z506-Livornosub1と2は密閉・バスレフの両方で使える形式にしていましたが、どちらで使っても13センチの普通のウーファーで超低域を伸ばすのが難しいです。超低域にはバスレフより密閉のほうが若干有利ですが、それにはもっと容積を大きくする必要がありました。
「市販のサブウーファーのような超低域は無理なのですか?」というお声もいただきました。言い換えれば、V1の長所と弱点は同じ場所から生まれていたのです。だからこそ厄介でした。弱点だけを切り離して直すことが、簡単にはできない構造だったからです。
■Livornosub1とLivornosub2、それぞれの弱点
V1には、ブックシェルフ型のLivornosub1と、スタンド型のLivornosub2という2つのモデルがありました。
弱点の現れ方は、それぞれ少し違いました。小型のLivornosub1は、手軽に50Hzより上の低域を足せる手軽さが身上ですが、その小ささゆえに、最低域の伸びと大音量への余裕という点では、どうしても物足りなさが残りました。
一方のLivornosub2では、より下まで、より大きく鳴らすために、私たちはある力技を使っていました。左右で合計4本のユニットを搭載するという構成です。1本あたりの耐入力が限られているなら、本数を増やして仕事を分担させればいい。この考え方自体は理にかなっていて、実際に効果もありました。しかし4本のユニットは、そのままコストとなります。
お世辞にもスマートな解決策とは言えず、私たちの中にも、どこか釈然としない思いが残っていました。そして、実際にお使いいただいたユーザーの方々からも、率直な声が届きました。
「この音は好きだ。でも、もう少し余裕が欲しい」
「大きな音でも破綻しないでほしい」
音そのものへの信頼と、限界への物足りなさ。その両方が込められた声でした。この声に、設計として正面から応えたい。それがV3改訂に踏み切った、いちばんの理由です。
今回は、前作で頂戴していた課題をもとに私たちがV3で何を目指したのか。開発のゴールを書きます。
■V3で「残すもの」と「変えるもの」
製品の改訂でいちばん大切なのは、実は「何を変えるか」ではありません。「何を変えないか」を先に決めることです。改訂という作業は、油断するとすぐに欲張りになります。あれも直したい、これも足したい。そうやって手を入れているうちに、いつの間にか前作の魅力まで削ってしまう。こういう失敗を、私たちはこれまで何度も見てきましたし、正直に言えば、身に覚えもあります(笑)
だからV3では、最初に線を引きました。前作の音色と軽快さ-「速い低音」は、絶対に失わない。これが動かない前提です。そのうえで、超低域を伸ばし、音圧を上げても破綻しにくいサブウーファーに作り替える。残すものを先に決めたからこそ、変えるべきものがはっきり見えてきました。
■「ハイスピードのまま、もっと下まで」という狙い
そのうえで掲げたゴールは2つです。
1つ目は、「ハイスピードのまま、もっと下まで」。速さは犠牲にせず、これまで届きにくかった最低域まで再生帯域を伸ばすこと。速さを取ればローエンドが浅くなり、ローエンドを追えば速さが鈍る。この二律背反を承知のうえで、あえて両方を取りにいく。虫のいい話に聞こえるかもしれませんが、ここで妥協したら改訂する意味がありません。
2つ目は、破綻しない耐入力の確保です。前作は、大音量を要求すると振動板がスト
ロークの限界を超え、音が崩れました。「もっと大きく鳴らしたい」という声に応え
るには、ここを構造から解決する必要があります。速さを保ったまま、どうやってパワーの余裕を作るか。これがV3最大の難問でした。
■密閉/バスレフ方式を捨てる
この2つのゴールを前に、私たちはひとつ大きな決断をしました。前作まで採用してきた密閉/バスレフという方式そのものを、やめることにしたのです。
密閉もバスレフも、素直で扱いやすい、実績のある方式です。しかし、軽い振動板のままで、より低く、より大きく、しかも破綻せずにという今回の要求に対しては、 箱の側から助けてやれることに限りがありました。方式の枠の中で頑張るのではなく、枠を変える。そう決めました。
では、何に変えるのか。答えは、音工房Zがフルレンジスピーカーの世界で長年積み上げてきた「BHBS」。バックロードホーンの音道とバスレフの動作を組み合わせた、あの方式です。フルレンジ1発から驚くほどのローエンドを引き出してきたこの箱を、サブウーファーに応用する。前例の少ない挑戦ですが、蓄積なら誰にも負けないつもりです。
BHBS方式は超低域が伸びますが、ミッドにディップができます。このディップはフルレンジ1発のBHBSでは障害になることもありますが、サブウーファーではうまく活用できるのではないか?と考えました。
また、BHBS方式はダクトを塞げば、内部に補強の入った密閉箱としても使えます。量感ではなく時間特性を優先するのであれば密閉のほうが有利ですし箱拡大の恩恵も受けられるはずです。BHBSは音道の長さによって、L-BHBSとS-BHBSがありますが、サブウーファー用はメインとの時間ズレも考慮して音道は可能な限り最短にします。
こうしてV3の全体像が定まりました。心臓部には、軽い振動板のまま作り直す特注ユニット。それを受け止める箱には、BHBS。この2本柱です。次回からは、この2つの目玉を1つずつ掘り下げていきます。
V3の2つの目玉を1つずつご紹介していきます。まずは心臓部となる特注ユニットの考え方から。あらかじめ申し上げておくと、これはサブウーファーの常識からすれば、かなり非常識な設計です。長岡先生が見たら「こんなサブウーファー見たことない!」と言っていただけるはずです。
■サブウーファーの定石は「重い振動板+アンプ駆動」
サブウーファーの作り方には、世界共通と言っていい定石があります。重い振動板を用意し、それを強力な磁気回路とアンプで駆動する。この組み合わせです。振動板を重くすると、ユニットの最低共振周波数が下がり、低い音を再生しやすくなります。重くなったぶん動きは鈍くなりますが、そこはアンプのパワーで強引に制御する。
理屈は通っていますし、世の中のサブウーファーの99%がこの道を選ぶのには、それだけの合理性があります。 ローエンドを最優先するなら、これが最短距離です。
ただし、この道には代償があります。重い振動板は、どうしても立ち上がりと立ち止まりが鈍くなる。サブウーファーの低音が 「遅い」「ワンテンポ遅れる」と言われるとき、その原因の多くはここにあります。大口径ウーファーで振動板を重くすると、この「遅さ」だけは避けて通れません。
アルニコマグネットを使おうが、1000Wアンプを使おうが、30センチの大口径&重量の重い振動板のスピーカーが13センチの普通のウーファーに「反応スピード」では勝てるわけがないんです。
■あえて振動板を軽いまま残す判断
だから私たちは、定石に逆らうことにしました。V3の専用ユニットでも、振動板を可能な限り重くしない。軽いまま残す。ここを設計の第一条件に据えたのです。理由は、もう繰り返すまでもないかもしれません。振動板を重くした瞬間、Z506の魂である「速い低音」が失われるからです。深さと引き換えに速さを差し出すのなら、それはもうZ506ではありません。別のどこにでもあるサブウーファーです。
では、軽いままで、どうやって大きな入力に対応するのか。私たちが選んだのは、重さではなく振れ幅を変えるという方針でした。振動板の重量には手をつけず、前後に動ける範囲だけを大きく設計し直す。動きの速さはそのままに、動ける量だけを増やしてやる。
こうすれば、大音量で大きな振幅を要求されても、ユニットは限界を超えずに動き続けられます。言葉にすればシンプルですが、この一行が、後に外注先を大いに悩ませることになります。
■ハイスピードと耐入力を両立させる狙い
整理すると、V3の特注ユニットが目指したのは、軽い振動板による「ハイスピード」と、大きなストロークによる「大音量への強さ」の両立です。本来この2つは相反しがちな性質で、だからこそ世のサブウーファーは重い振動板の道を選んできました。
その相反を、ユニット設計の工夫で乗り越えにいく。これがV3の心臓部に課した使命です。そしてもうひとつ、忘れてはならない条件がありました。前作の音を支えてきたZ-Livornoの良さを、確実に引き継ぐことです。
私たちが作りたいのは、まったく新しい音のサブウーファーではありません。あの音のまま、弱点だけを克服したサブウーファーです。
■外注先とのやり取りの一部
上記の内容を外注先に伝えるために私がグーグル翻訳を使って書いたものです。左は日本語、右が英文です。
Previously, we used the Z-Livorno woofer in our Z1-Livorno, which was a standard 2-way speaker. We also used the same woofer for our subwoofer model, the Z506-Livornosub.
The Z1-Livorno has now been discontinued, and we would like to continue selling only the subwoofer version. Therefore, we would like to modify the Z-Livorno woofer so that it is better suited for subwoofer use.
Our top priority is to maintain the current woofer’s sound character as much as possible, especially its light and responsive mid-bass, sensitivity, and tonal balance.
At the same time, when the current driver is used as a subwoofer, it seems to reach its mechanical limit with very low-frequency signals. We would like to reduce the risk of bottoming out during large excursion.
We do not want to turn this driver into a heavy, typical long-stroke subwoofer driver. Please keep any increase in moving mass (Mms) as small as possible.
Instead of greatly increasing Xmax, we would like you to first consider improving the following points:
* More mechanical excursion margin (Xmech)
* Improved voice coil clearance
* Suspension design with greater allowable excursion
* Surround and spider design that can handle larger movement without noise or bottoming
この後にやり取りを繰り返して、弊社の取り組みを理解してもらったうえに試作を作ってもらいました。しかし、2回試作を行っていただいたそうですが「うまいものがなかなかできない」という回答で、弊社にサンプルがなかなか届きません。
内容は全て書きませんが、振動板を重くしないウーファーで振れ幅だけを長くとるというのがやったことがなく、(頼む人がいないから当然です)全くの手探りだったそうです。最初のサンプルが届いたのは↑の初回メールを書いてから4ヶ月目のことでした。
今回は2つ目の目玉「BHBSをサブウーファーに応用する」という話をします。ウーファーが届くまで、以前のウーファーでBHBSの音道設計をつめておくことにします。
■音道を持つ箱をサブウーファーに応用する意味
BHBSは、石田健一さんというスピーカービルダーが原型を作った方式です。音工房Zでは約15年前からこの方式を採用し、フルレンジスピーカーで長年改良を重ねてきました。
バックロードホーンのように音道を持ちながら、バスレフのような動作で低域を増強する。この組み合わせによって、フルレンジ1発の小さなユニットから、信じがたいほどのローエンドを引き出してきました。
弊社の製品を長くお使いの方なら、あの伸びやかな最低域を思い浮かべていただけると思います。一方、世の中のサブウーファーの箱を見渡すと、ほとんど全てバスレフか密閉の印象です。バスレフや密閉以外の箱共振をサブウーファーに使う例は、BOSEなどごく一部メーカーにあったくらいです。
密閉は、箱の中の空気をバネとして使い、ユニットを支える方式です。バスレフはダクトの空気の共鳴で低域をひと山分だけ足します。どちらも製造が簡単で扱いやすい反面、箱が低域再生を「助けてくれる量」には限りがあります。
足りないぶんは、結局ユニットとアンプが力ずくで補うしかない。だからこそサブウーファーの世界では、重い振動板と大出力アンプが定石になったわけです。
これに対してBHBSは、バックロード・バスレフ・共鳴管・迷路の複合的な共振を使って、低域を増強します。ユニット自身が無理に大きく振れなくても、箱が低い音を作り出してくれる。
つまり、軽い振動板の負担を箱が肩代わりしてくれるのです。フルレンジ1発であれだけのローエンドを出せるのなら、低域だけを受け持つサブウーファーに使えば、もっと余裕を持って効くのでは?
私が密閉/バスレフにこだわらずBHBSをサブウーファーに使えると思ったのにはわけがあります。それは超低域の増強はもちろんですが、音道の短いS-BHBSでは低域の遅れを感じたことがないということです。
30センチで振動板を重くした大型サブウーファー+密閉タイプより、13センチの小口径で振動板を重くしないウーファー+BHBSのほうが時間特性的には勝るのではないかと思ったのです。
■特注ユニットとBHBSのベストマッチ設計
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、ここで前回の話がつながります。軽い振動板のままストロークを広げた特注ユニットは、「速さ」の担当です。そして音道で低域を増強するBHBSは、「超低域」の担当です。
互いの弱点を、互いの長所で埋め合う関係です。V3は最初から、この2つをセットで設計していきました。ユニット単体でも箱単体でもなく、組み合わせて初めて完成する。その意味で、まさにベストマッチを狙った設計です。
前作はZ1-Livornoのウーファーをそのままでしたが、今回のV3は音工房のBHBSに合わすことを前提にカスタマイズしたサブウーファーキットです。
今回は、手元にある従来のユニットを使って、2つのBHBSの箱を試作していく話です。同じ従来ユニットを使いながら、箱の設計だけで、性格の違う2本を作ってゆきます。ユニットの変更は大音量時の底づき改善だけで、大きなキャラクター変更はしない予定なので旧版ユニットで十分テストができるかと思います。
■サイズとコンセプトは従来に近い
まず決めたのは、外形の方向性です。2つのモデルのサイズとコンセプトは、基本的に従来のLivornosub1・2を踏襲することにしました。
ブックシェルフ型のLivornosub1、スタンド型のLivornosub2という枠組みは、そのまま受け継ぎます。 ただし、Livornosub1については、ひとつ大きな変更を加えました。箱の容積を、従来のほぼ3倍にしました。
そのため、見た目のサイズ感は、Livornosub1が結構大きくなっています。BHBSで低域をしっかり伸ばすには、音道と空気室のために相応の容積が要るのでそのための拡大です。もう一つのLivornosub2は旧版とほぼ同じ容積で音道をつくります。気持ちだけ新型のほうが大きい程度です。
■箱の設計はこれまでのノウハウを総動員
では肝心の音道設計はどうしたか?正直にお話しすると、これが意外なほどサラッと決まりました。もちろん、簡単だったという意味ではありません。フルレンジスピーカーの世界で、私たちはBHBSの音道を数えきれないほど設計してきました。
音道の長さをどう取れば、どのあたりの帯域が持ち上がるか。開口をどうすれば、低域の伸びと締まりのバランスがどう動くか。その勘所が、長年の蓄積として体に染み込んでいるのです。サブウーファーという新しい用途であっても、原理は同じです。これまで積み上げてきたノウハウを総動員したところ、2つの箱の基本設計は、迷いなく形になりました。
上の写真以外にもクランプで、内部を変更できる試作箱を1セットずつ作っておきました。
■まずは測定をしてみる
試作箱を組み、従来ユニットを収めて、まずは特性を測定してみます。ここで、我ながら面白い経験をしました。BHBSは、その構造上、中域にディップ(谷)ができます。第3話でも触れた、あの谷です。試作箱の測定結果を見ると、その谷が、ほぼ私の予想した帯域に出ているのです!
長年フルレンジのBHBSと格闘してきたおかげでしょうか。細かな計算をするより前に、音道の寸法を見ただけで「この設計なら、谷はこのあたりに来るな」と、感覚で当てられるようになっていました。
フルレンジBHBSではこのディップはミッドバスの帯域にきてうまく処理してやる必要があります。サブウーファーでどう活かすかは設計の腕の見せ所になります。
■測定から見るサブウーファーの特性
左下の写真はZ506-Livornosub1の特性です。クリックで拡大します。
簡易無響室なので低域のF特は正確ではありませんが、インピーダンスのほうを見ると、中域のディップは比較的高めの位置にあり、ディップは目立たないピンポイントタイプです。これは80~150Hzあたりのミッドバス帯域を利用することを見越して高めに設定しています。
いわば普通のフルレンジのBHBSの設計に近いような特性です。音道はZ702-Bergamoに近いですが、それより短くしてさらに補強をいれています。
一方の右上の写真は、Z506-Livornosub2の特性です。25Hzまで大きく伸びています。ディップは100Hz~200Hzあたりに広くあります。これは普通のフルレンジBHBSでは避けたいディップ形状なのですが、あえてサブウーファーではこの位置に持ってくることでメインスピーカーとの中低域の被り解消にならないかと期待しています。
つまり、Z506-Livornosub1BHBSは小型スピーカーと合わせて使うことを想定し、50~120Hzを重視した音作り。もう一方のZ506-Livornosub2BHBSはZ800-FW168HRやZ1-Livornoのように40Hzくらいまで出るスピーカーと合わせて30~50Hzあたりをピンポイントに増強するという超低域用サブウーファーということになります。
次回は、この試作箱に従来のZ-Livornoを入れて、実際に音を聴いて確かめてみます。
前回は、従来のZ-Livornoを使って、2つのBHBSの箱の試作を進めました。図面は固まり、測定でも狙い通りの特性が出ています。とはいえ、スピーカーは測って終わり、というわけにはいきませんので耳で確かめてゆきます。特注ユニットはまだ手元に届いていませんが、それを待って手を止めているわけにもいきません。
■試作箱に従来のZ-Livornoを入れて音を聴く
まずは、組み上がった試作箱Z506-Livornosub1に従来のZ-Livornoを収め、鳴らしてみました。なお、今回の一連のテストは、すべてFosiAudioのM03で駆動しています。
テストのたびにアンプを変えてしまうと、箱の違いを見ているのか、アンプの違いを聴いているのか、分からなくなってしまう。条件を固定して比べるためです。加えて、これはこのキットにおすすめしているサブウーファーアンプでもあります。
さて、肝心の音です。結論から言えば、ほぼ狙い通りでした。第6話の測定で見えていた特性が、そのまま音になって出てくる。そんな印象です。Z-Livornoならではのあの速さは、BHBSの箱に入れてもきちんと生きています。そして中域の谷も、予想した帯域にきれいに収まっている。長年のBHBSのノウハウがサブウーファーでも通用することを、耳で確かめられました。
決して悪くはないのですが、あと少しだけ手を入れたい部分も残りました。そこで、内部を組み替えられる試作箱に戻し、第1空気室とスロートをもう一度見直しています。
やったのは、第1ダクトの共振周波数を、150Hzあたりから少しだけ引き上げる微調整です。
■うれしい誤算
ここで、うれしい誤算がありました。当初の見立てでは、Z506-Livornosub1は小型フルレンジ用、Livornosub2はZ1やZ800のように低域がしっかり出ているスピーカー用、という住み分けを想定していました。
ところが実際に鳴らしてみると、小型向けのはずのZ506-Livornosub1ですら、Z800-FW168HRや805D3と組み合わせて十二分に効果を発揮してしまう。それも2.1chという真ん中にサブウーファーを置く、本来オーディオファンの方が採用しないような方法にもかかわらずです。
入門機のつもりが、堂々の実力でした。小型向けでこの実力なら、ガチ仕様Livornosub2はどこまで出てくれるのか。期待は、いやが上にも高まります。
■そして、特注ユニットが到着
そんなタイミングで、待っていた特注ユニットが届きました。
軽いコーンと、そのために組み直した磁気回路。 図面と数字だけで進めてきたものが、ようやく実物として手元に届きました。Z506-Livornosub2は、このユニットで確認します。箱もユニットも本番仕様です。
ユニットの外観の第一印象は、「思ったより、普通だな」でした。外観は、従来のZ-Livornoとほとんど変わりません。ぱっと見ただけでは、どこに手が入っているのか分からないくらいです。もう少し見た目に手を入れてもらえばよかったかな、と一瞬思ったほどです。(笑)
ユニットを製作してくれた担当の方からのメールには、、
「可能な限り振動板重量を重くせず、ストロークが取れるようにしました。マグネット
も強力なものにしています。ただ、振動板は同じですがロングストロークにしたので結果的にMms(Mo)重くなり多少の能率低下はでてしまいました。」
とのメールが添えられていました。
旧版と比較すると、マグネットが気持ち大きく重量も200g(約20%増し)ほど重くなっていました。
■さっそく試作の箱に入れて、旧版との違いを確かめる
能率低下と聞いて少し不安がよぎりましたが、はやる気持ちを抑えて、試作箱に新ユニットを組み込みます。そして、旧版との違いを、実際の音源にて確認していきました。
ここでお伝えしておきたいのは、旧版はすべての音源でダメだったわけでは、まったくない、ということです。ほとんどの音楽は、旧版でも気持ちよく鳴っていました。アラが目立つのは、特定の音源を大音量で鳴らしたとき、映画の重い爆発音や、超低域が連続するような、いわば意地悪なソース2つに限られていたのです。
そこで、テストはフェアにやることにしました。その「特定の2つの音源」を選び、旧版と新版で音量をきっちり揃えて、同じ条件で鳴らし比べる。これなら、ユニットの違いだけが浮かび上がります。
その音源を2曲ほど確認したのですが、新版はまったく苦もなく鳴らしきれるようになりました!
そして何より驚いたのは、その下の帯域です。新しいユニットにしたことでさらに下の帯域がでるようになりました。腹と胸に直接押し寄せてくる、耳ではなく、体全体で受け止める空気感のような低域です。
正直、自分で設計しておきながら、ここまで出せるとは思っていませんでした。ただし、正直に付け加えれば、限界がなくなったわけではありません。ある一定の音量を超えれば、やはり良くない領域に入る。無限のパワーを手に入れた、というわけではないのです。
感覚的な言い方を許していただけるなら、こういう印象でした。超低域のレベルは、箱をBHBSにしたことで2段階くらい上がった。そして大音量への耐性は、1段階上がった。振動板が少し重くなり、能率もわずかに下がってはいますが、その点は、聴いていてほとんど気になりません。
狙いの主眼は、あくまで「軽さを保ったまま、超低域を伸ばす、大入力でも耐えられる
ユニットにする」ことでした。4ヶ月と2度の試作をかけた甲斐は確かにあり、心臓部はこれで行けるという確信をもちました。
従来ユニットで詰めておいた箱は、ユニットが変わってもほとんど問題ありませんが、ほんのわずかな微調整は必要です。ユニットが変われば、箱もそれに合わせて仕立て直す必要があります。今回は、その最終的な追い込みの話です。
■音道長・開口ダクトの微調整
BHBSという方式は、音道の長さと開口ダクトの面積で、低域の表情が驚くほど変わります。逆に言えば、仕上げのひと押しは、この2つの微調整にかかっています。新ユニットは、従来ユニットより動ける範囲に余裕があり、超低域の出方も変わります。
ですから、従来ユニット向けに決めた音道と開口を、いったん基準にしつつ、新ユニットの特性に合わせて微調整していきました。第1ダクトと第2ダクトを内部開口板で微調整をしてゆきます。
Z506-Livornosub1は聴感では30Hzくらいまででていますが、特性上は40Hzからとしています。こちらのスピーカーは使いたい帯域によってダクトの長さを3段階ぐらいで使い分けてもらうようにしたいと思います。
これは後に配信する使いこなしのメールに詳しく書きます。
標準の160mm 超低域重視
-30mmカット130mm 低域重視
-60mmカット100mm ミッド重視
のような感じです。
もう一方のZ506-Livornosub2はダクトの長さは基本カットなしの160mm固定を推奨としたいと思います。こちらは超低域特化のためシンプルです。
■ダクトの風切り音対策
ダクトの調整をしている時に、今まで気づかなかった改善点も見つかりました。それはZ506-Livornosub1のダクトの風切り音です。バスレフダクトの風切り音はダクトが細いほど出やすいのですが、旧版は少し細すぎでした。
新版はBHBSにしてダクト径が一段あがり、さらにテーパーダクトにしているので大きく減少しているのですが、それでもゼロではありません。これは普通の音楽を聞いている時は全く気づかないものなのですが、サブウーファーだけ鳴らすと分かる程度のものです。
こちらはフェルトを巻くことでほぼ聞こえなくなりました。ここも使いこなしの配信でお伝えしてゆきます。
■ボックス内部の吸音材について
ダクトの追い込みと合わせて、もうひとつきちんと確かめておきたかったのが、箱の中に入れる吸音材の扱いです。 というのも、私たちが普段作っているフルレンジのBHBSでは、この吸音材が音を左右する要素になります。
入れる量、入れる場所、素材の種類。そのわずかな違いで、高域から低域の全体の印象が変わることもあります。ですから今回も、当然のように吸音材ありきで考えていました。念のため、量を変えながら何パターンかテストもしてみました。
ところが、結論から言うと、今回は吸音材は不要でした。正直、少し拍子抜けするくらい、入れても入れなくても変わらなかったのです。理由は、このサブウーファーの性格そのものにありました。
ひとつは、受け持っている帯域です。鳴らしているのは低い帯域だけで、フルレンジのように中高域まで面倒を見ているわけではありません。そしてもうひとつが、アンプ側の働きです。高い帯域は、FosiAudioのM03のフィルターで大幅にカットされます。つまり、箱の中には、もともと高い音がほとんど入ってこない。
フルレンジで吸音材が効くのは、箱の中で中高域が反射して、それが漏れたり濁ったりするのを抑えるためです。ところがこのサブウーファーでは、抑えるべきその中高域が、そもそも箱の中に存在しない。
吸音材の出番が、最初からないというわけです。テストで差が出なかったのも、当然の結果でした。とはいえ、まったく入れてはいけない、という話でもありません。ほんの少し入れるくらいであれば、音がプラスに転ぶことも、マイナスに転ぶこともありません。
ですから、「なんとなく空っぽの箱は落ち着かない」「少しは入れておきたい」という方は、ごく少量であれば入れていただいても大丈夫です。
ただし、ひとつだけお伝えしておきたい注意点があります。大量に詰め込むのは、NGです。BHBSは、音道を空気がスムーズに通り抜けることで、はじめて低域を稼ぐ方式です。そこへ吸音材をぎゅうぎゅうに詰めてしまうと、肝心の空気の流れを殺してしまう。せっかく苦労して伸ばした超低域が、みるみるやせ細ってしまいます。
「入れるとしても、ごく少量まで。基本はなしでよい」
です。
長い道のりを経て、ようやく完成しました。出来上がった2機種を、1台ずつご紹介していきます。まずは、コンパクトなブックシェルフ型「Z506-Livornosub1 BHBS(V3)」です。
■前作の約3倍という容積の意味
Livornosub1でいちばん大きな変更は、箱の容積を前作の約3倍に広げたことです。同じブックシェルフ型なのに、なぜそこまで箱を広げたのか。答えは、BHBS化するのに必要な容積だからです。音道で低域を増強するBHBSは、その音道と空気室のために、相応の容積を必要とします。以前の小型箱では、方式の持ち味が出し切れません。
この約3倍という容積が、40Hzという低域を「余裕を持って」出すための土台になっています。前作も無理をすれば低い音は出ましたが、大音量では苦しくなった。V3のLivornosub1は、特注ユニットと十分な容積のBHBSの合わせ技で、40Hz付近を大きな音量でも涼しい顔で鳴らします。
■板厚は15mmのMDF・テーパー付きダクトを採用
箱の作りについてもお話しします。板厚は15mmのMDFを採用しました。ブックシェルフ型として扱いやすいサイズと重量に収めつつ、必要な剛性を確保しています。天板と音道をつなげる長岡式の補強も採用しました。そして、地味ですが効いているのが、テーパー付きのダクトです。
ダクトの開口に向かって内径を少しずつ広げてやることで、空気の流れをスムーズにし、風切り音を抑えています。サブウーファーは低い帯域を大きく動かすぶん、ダクトから「ボボッ」という風切り音が出やすい宿命があります。今回のテーパー付きダクトは、この風切り音を前作よりはっきり改善できました。
さらに、ダクトにフェルトやウレタンスポンジを入れてやると、いっそう静かになります。ここは今後配信の使いこなしで解説します。
■中域の谷を高めに設定した理由
Livornosub1の設計で、もうひとつ特徴的なのが、中域の谷を160Hz近辺という高めの位置に置いたことです。谷を高めに取ると、サブウーファーの受け持ち範囲が上に広がり、ローエンドからミッドバスの下あたりまでを、切れ目なく使えるようになります。低いところだけをそっと足すのではなく、超低域からミッドまで使える守備範囲の広さも特徴となっています。
ダクトチューニングとアンプの周波数切替で利用が可能になるのでここも使いこなし
のメールで配信します。
■Z506-Livornosub1がマッチするメインスピーカー
では、このLivornosub1がいちばん活きる使い方は何か?
前作(V1)のZ506-Livornosub1は小型2wayスピーカーや小口径フルレンジスピーカーとの組み合わせ推奨していました。Z1-LivornoやZ800-FW168HRなどのスピーカーに使うには少し力不足で、Z506-Livornosub2をおすすめしていました。
しかし、今作のV3は余裕でZ1-LivornoやZ800-FW168HR、B&W805などのスピーカーと合わせても効果を大いに発揮します。それもサブウーファーをセンターに1個だけ置く2.1chで十分効果を発揮します。もちろんZ601-ModenaやZ600-Cannonball100シリーズなどの小型スピーカーともマッチします。
つまり大半のブックシェルフスピーカーや、トールボーイでも13センチ2発ぐらいまでバスレフタイプでしたら十分効果が得られるかと思います。愛用のスピーカーの良さはそのままに、まるでひと回りもふた回りも大きなスピーカーで鳴らしているような、余裕のある鳴り方に変わる。この変化は、ぜひ体験していただきたいところです。
■Z506-Livornosub2について
こちらはサブウーファーのフラッグシップ版です。30Hz~50Hzぐらいの超低域を増強することを目的としたものです。BHBS設計でこの帯域を思い切り持ち上げることに集中し、さらにミッド帯域100~150Hzあたりに大きなディップができるようにしています。
ご存知の方も多いと思うのですが、市販のサブウーファーはフィルターでクロスオーバーを最も低くしても中低域はカットしきれずに盛大にでてきてしまうものも多いです。そのため、サブウーファーの音量をあげるとメインのミッドバスとのかぶりが多すぎて聞くに耐えなくなってしまうのがよくある問題でした。
Z506-Livornosub2(V3)はその帯域を箱の設計で可能な限りおさえていて、サブウーファー用アンプで音量をあげてもメインスピーカーとのミッド帯域の被りが少ない設計となっています。サブウーファーの音量を上げたときにローエンドだけ持ち上げやすいのです。
Livornosub2は床置きのスタンド型ですが、天板の上に、メインのスピーカーをそのまま載せられる構造にしてあります。つまりLivornosub2は、サブウーファーであると同時に、スピーカースタンドでもあります。
ブックシェルフ型のスピーカーをお使いの方なら、スタンドの置き場所が、そのままサブウーファーの置き場所になります。設置面積は増えず、主役のスピーカーとサブウーファーが上下で一体となって、見た目にも音の面でも、まとまりよく収まります。
■板厚は15mmだが、バフルは15mmの面取りを被せることで30mm
作りについても、こだわった点があります。基本の板厚は、Livornosub1と同じ15mmのMDFです。しかしバフル(ユニットの取り付け面)だけは、そこに15mmの面取り加工を
した板を被せ、合計30mmとしています。
なぜバフルだけ厚くするのか。ユニットが取り付くバフルは、振動板の反作用をまともに受け止める、いわば箱のいちばん踏ん張りどころだからです。ここをがっちり固めると、余計な箱鳴きが抑えられ、低音の輪郭がぐっと締まります。さらに45度の面取りプレ加工は、開口まわりの見た目にも、手をかけた製品らしい上質さを与えてくれます。この2つはエントリーのLivornosub1とあえて差別化しています。
■容積は前作並みでも30Hzまで伸ばす
箱の容積は前作並みに抑えながら、最低域を30Hzまで伸ばしました。低い音を出したければ箱を大きくする。これはスピーカー設計の基本です。しかしLivornosub2では、スタンドとしての使い勝手を守るために、箱をむやみに大きくできません。
前作並みの容積のまま、前作より1段低い30Hzまで届かせる。この難題を解いた鍵が、
特注ユニットとBHBS設計の合わせ技でした。
前作のLivornosub2が左右合計4本のユニットを使っていました。V3では、これを2本に減らしました。本数を半分にしながら、下限はむしろ伸びている。足りないぶんを本数で補う力技から、箱の音道で稼ぐ設計にしました。結果的にコストも削減できました。
■最後に
「ごく普通のウーファーを、サブウーファーに使ってみた」という5年前の小さな思いつきから始まり、アマゾンでの大ブレーク、弱点の直視、4ヶ月かけた特注ユニット、そしてBHBSの箱。
毎度長い道のりでした。
速い低音はそのままに、もっと下まで。大きな音でも、破綻しにくく。
旧来の音工房のZ506-Livornosubは「スピード感」命のサブウーファーキットでしたが、V3は
「スピード感」はそのままに、
「ローエンドの伸び」
「大音量での底づき」
を改善しました。
サブウーファーのキットという商品がそもそもニッチなわけですが、さらにニッチを極めた「究極のサブウーファーキット」ができあがりました。

新しくなったユニットZ-Livornosub(mk3)は、通常の13センチウーファーをカスタマイズしたサブウーファー用ユニットです。通常サブウーファー用ウーファーは超低域をだすために振動板を重くした低能率ユニットを使うためどうしても反応速度が鈍くなりがちです。しかし本スピーカーユニットは反応速度を最優先に設計し立ち上がり、立ち下がりが桁違いに優れています。さらにストロークを拡大することで、大音量時にも底づきしにくくしました。

軽量振動板のウーファーは反応は良いですが、低域を出すのは得意ではありません。弊社のフルレンジに採用し続けているBHBS方式を採用して超低域をだす仕組みです。BHBS設計はサブウーファー用に超低域に特化した特性で設計しました。

Z506-Livornosub1 BHBSは圧倒的なスペースファクターが特徴です。1台の小型サイズのサブウーファーで超低域まで再現が可能です。

Z506-Livornosub2の特徴は、トールボーイ形状を活かして上にメインスピーカーを載せて使える点です。サブウーファーでありながらスピーカースタンドの役割も兼ねるため、設置スペースを大幅に節約できます。
Z506-Livornosub1とZ506-Livornosub2は、音工房Z製だけでなく市販スピーカーにも合わせやすいサブウーファーです。気に入っているメインスピーカーを活かしたまま、不足している低域だけを補えるのが大きなメリットです。
エントリーモデルのZ506-Livornosub1BHBSはブックシェルフからトールボーイタイプのスピーカーまで広く使えます。40Hzから150Hzあたりの帯域をダクトチューニングやアンプの設定でご利用いただけます。
Z506-Livornosub2は超低域に特化したフラッグシップサブウーファーです。30Hzから50Hzあたりまでを集中的に補強します。
市販のアクティブサブウーファーは「ドンドン」「ボンボン」いう100Hz前後のミッドバス帯域を重視した作りのものが多いです。そのようなサブウーファーは超小型スピーカーにはマッチします。しかし、オーディオファンが愛用する2ch用の本格的スピーカーと一緒に使うと、両方のスピーカーからでる中低域が被り量感が多すぎになるケースが多く、結果的にサブウーファーを使わなくなってしまった経験をお持ちの方も多いかと思います。
弊社のZ506-Livornosub1,Z506-Livornosub2はもっと下の30~80Hzあたりを増強することを主目的としています。特にZ506-Livornosub2は中低域がでにくい設計としています。その他にもアンプフィルター、デジタルデバイダーの利用、ダクトへの吸音材巻き付け等の使いこなし方で徹底的に中低域をカットするノウハウがあります。
Z506-Livornosub1BHBSとZ506-Livornosub2BHBSはアンプ内蔵型ではなく、外部アンプを使うパッシブ方式のサブウーファーです。一見手間に見えますが、アンプやフィルターを自由に選べるため、システムに合わせて調整しやすいメリットがあります。安価なモノラルサブウーファー用アンプは5,000円~12,000円台から構築できます。
必要な機材:サブウーファーアンプ FosiAudio M03 (1台)とRCA分岐
利用:センターに1つ、左右の低域信号がミックスしてセンターサブウーファーから出力
<利用想定>
40Hzから150Hzあたりの広い低域帯域を増強できます。
小型スピーカーから20センチウーファークラスの商品にまで対応します。

必要な機材:サブウーファーアンプ FosiAudio M03 (2台)とRCA分岐
利用:サブウーファーから左右にそれぞれの低域信号を送って出力
<利用想定>
30Hz~50Hzあたりの超低域に特化した低域増強が可能です。
メインスピーカーが50Hzくらいまではでるスピーカーに対応します。
(100Hzあたりのミッドバス帯域増強用には向きません)

ウーファーを今回のBHBS箱に合わせてZ-Livornosub(mk3)として新開発いたしました。これまでのZ1-Livornoの軽量振動板ウーファーをベースに、サブウーファーとして音量を上げて使っても底づきしにくいようにボイスコイルの移動量を長く、さらにマグネットを強化しました。
(スピーカーユニット写真は旧版のものです)
Z506-Livornosub1・2 BHBSは15mm厚のMDF合板を採用しています。MDFは高精度でカットしておりますので、簡単・綺麗に組み立てることが可能です。
スピーカーユニット、テーパー付きダクト、ターミナル、内部配線等がワンセットのキット商品ですので、組み立てればすぐに音出しをすることが可能です。
Z506-Livornosub2は15mmバフルを2枚重ねによる30mm厚を確保しています。4面に大きな面取りのプレ加工を行っております。
Z506-Livornosub1BHBSは1本(モノラル)での販売、Z506-Livornosub2BHBSは2本単位の販売とさせていただいております。
ヘッドフォンでご視聴ください。
代表の大山へ直接メールによる相談をすることができます。スピーカーの制作、塗装、音出し、セッティング等で迷われたことがありましたらメールでご質問ください。2営業日以内のご返信を心がけています。(購入時メールサポート”希望する”をチェックしてください)
音工房Zの商品を購入したいただいたお客様だけが受け取ることができる”サポートメルマガ”を定期的に受け取ることができます。 サポートメルマガでは新商品の割引案内や、通常メルマガには書けないコンテンツを配信予定です。 (購入時メールサポート”希望する”をチェックしてください)
Zユーザー様は過去配信のサポートメールの重要な部分をまとめた「購入者様専用サポートページ」にアクセスできます。
ハイエンドスピーカー並の仕上がりを実現する為の動画教材「木工塗装の動画セミナーZ200・Z201・Z202・突板貼り動画セミナー」をストリーミングで閲覧できます。過去に24800円で販売していた商品です。 付属の取り扱い説明書からユーザー登録をしていただきますとメールアドレスに閲覧のURLが届きます。
1年前に同じ13㎝ユニットを使用したパッシブサブウーファーキットを購入し使用してきました。 今回はこのユニットを2本使い、箱の容量が大きくなりしかも密閉式ということで発表後すぐに予約しました。 パフォーマンスは期待以上で、低音はより深く強く鮮明に出ます。 今までよく聞こえなかったウッドベース、コントラバスが聞こえ大変満足しています。 ベースがしっかりすると全体のクオリティも上がることがわかります。 1/29の試聴会に参加し、購入を検討しているZ1-Livornoとのマッチングを確認しましたが、まさにシームレスでした。 近々にZ1-Livornoも購入しようと考えています。 アンプ:Musical Fidelity A3.5 または Triode TRK-3488(KT88/EL34差替)、ターンテーブル:Luxman PD-151 + CHUDEN MG-3675他、NAS:IOデータHDL-RA3HG、DAC:OPPO SONICA、メインスピーカーはONTOMO企画のONKYOユニット+音工房ZのエンクロージャーZ601-OMOF101、スーパーツィーター:ムジカノートS-STW01、チャンネルデバイダー:ONTOMO企画バスチャンネルデバイダー、ウーファー用アンプ:FX-AUDIO FX202A、音源:ダイアナクラール、エラ・フィッツジェラルド、アニタ・オデイ他(CDリッピングしたNAS音源やLP)
「ツァラトゥストラはかく語りき」のイントロ部の通奏低音がしっかりとした「呟き」になりました! これまでZ-1-LivornoSを愛聴していますが、「ツァラトゥストラ・・・」やオルガン曲などを聴くときは「ターンベリーLE85」に切り替えていました。それでも輪郭にモヤモヤ感を感じていました。 Z506-Livornosubですっきりした「呟き」に!!! 小生の機材は、大山様お勧めの「ベリンガーのデジタルデバイダーDCX2496を使った」もので、ソースは、ドゥダメル指揮ベルリンフィル(2013録音)を、PCからDNP-2500経由で再生しています。今はストレスなく音に浸っています。 ありがとうございました。
キットが納品となり、片チャンネル1日ずつかけて、2日間で組み上げました。オプションのクランプは必須ですね。隙間なく組み上げるのには、結構、力がかかります。 サブウーファーを追加したら、音に奥行きが出て、驚くほど変わりました。音が細くて、寂しかったのですが、追加により、素晴しく重厚感も出て、大満足です。 アンプは、マランツのNR1200を使い、プリ出力からウーファーアンプを経由して接続しました。スピーカーAとBに、Z1とZ800を繋いでいるので、AとBの切り替えて、ウーファーを共有できるので、聴き比べもできます。 兎に角、感動ものです。 ただ、ウーファー用のアンプのスイッチを操作しなければならないのは、面倒ですが。
Z506-Livornosub1はモノラル単位での販売です。Z506-Livornosub2はステレオ単位での販売となっております。Z506-Livornosub2はモノラルでは販売していません。
音工房Zのウーファーのキットシリーズは初心者でも簡単に組み立てられるように、高精度カットを行っております。
送料は配送エリアにより異なりますので、詳しくはカート画面を進めてご確認下さい。
輸送中の事故、精度不良などは当方で対応させていただきます。
以下のものは返品・交換・返金の対象になりません。
★板のそり、木口の色合いの違い、突き板の継ぎ目などがあること
★主観的な音に関わること
| スピーカーユニット | Z-Livornosub(MK3)×1(商品に付属します) |
|---|---|
| 周波数特性 | 40Hz~ |
| 定格入力 | 28W |
| インピーダンス | 8Ω |
| 寸法 | 幅225mm×奥行き260mm×高さ445mm(突起部分含まず) |
| 容積 | 約18L |
| 重さ | 約6.6Kg |
| ターミナル | 丸形ターミナル(バナナプラグ対応) |
| 内部配線 | OFCケーブル |
| エンクロージャー形式 | BHBS型 |
| エンクロージャー材 | MDF15mm |
| スピーカーユニット | Z-Livornosub(MK3)×2(商品に付属します) |
|---|---|
| 周波数特性 | 30Hz~ |
| 定格入力 | 28W |
| インピーダンス | 8Ω |
| 寸法 | 幅225mm×奥行き340mm×高さ595mm(突起部分含まず) |
| 容積 | 約33L |
| 重さ | 片ch 約10Kg |
| ターミナル | 丸形ターミナル(バナナプラグ対応) |
| 内部配線 | OFCケーブル |
| エンクロージャー形式 | BHBS型 |
| エンクロージャー材 | MDF15mm バフルのみ30mm(15mm2枚合わせ) |
Z506-Livornosub BHBS(V3)の販売受付を開始しました。メルマガ読者様限定クーポンはこちらからGET。10月18日(日)までです。